この話題をみて、今までなぜ無かったんだろうと思いました。
アメリカなどでは主流である牛乳を主成分として製造された乳児用液体ミルクは、
日本国内において製造および販売されておらず、流通していないそうです。
しかも今回の話し合いでも厚生労働省は今年の夏にも販売可能になるとしているのに対し、
業界団体は、商品として店頭に並ぶには2年はかかるとしています。
では、なぜそんなに時間がかかるのでしょうか?
今まで無かった理由は?
その辺が気になったので調べてみました。
【乳児用液体ミルクとは】
乳児用の液体ミルクとは、誕生してから12ヶ月の間、乳児が母乳の代わりに飲むことができるように、栄養の成分を調整したミルクのことです。
通常は粉ミルクを熱湯で溶かして人肌まで冷ましたりして、乳児に飲ませることが多いですよね。
【なぜ今まで無かったのか?】
乳児用の液体ミルクが国内で製造販売されていない理由の一つが生産販売にかかるコストの高さだそうです。
明治乳業などの大手は液体ミルクを製造することができます。
でも、粉ミルクに比べるとコストが2倍で、それを販売するために流通させるコストを計算すると3倍くらいになるそうです。
それでも、作らない理由にならないと思うかもしれませんが、
国内で乳児用の粉ミルクを作ってる企業が少ない状態なので、
あえて利益の下がる商品を作らなくても儲かってるんです。
なので、乳児用の液体ミルクを大手メーカーがわざわざ作らなくてもいいんですよね。
でも、海外は違います。
アメリカなどは、乳幼児に与える食品の国民意識が高いため、液体ミルクを製造するのに
国家予算などを投じる国も多くあります。
【大手乳業メーカーの言い訳】
乳幼児の液体ミルクが販売、製造できないのは厚生労働省に規格基準がないからと森永乳業ではホームページにかいてあります。
一方、厚生労働省の言い訳は規格基準を設けることができないのは製造会社からの資料提供等の協力を得ることができないことを理由にしています。
なんか醜い大人の言い訳というかなすり合いで情けなくなりますね。
また、日本乳業協会によると、液体ミルクの製造ができないのは
「ミルクに含まれるミネラル成分が沈殿したり、ミルクが変色したりする技術課題があるため、あと数年はかかる」
と見通しを2009年の要望時に示しています。
しかし、何年立っても「技術開発にあと数年はかかる」という言い訳ばっかりです。
【災害から学べ液体ミルクの必要性】
乳幼児液体ミルクはそのまま飲めます。
粉ミルクを準備するのに哺乳瓶を煮沸消毒してきれいな水を用意して沸騰させたり
災害時にはとても厳しい条件下になります。
その点、乳幼児の液体ミルクは温めたりする必要もなく、
実際に2016年に発生した熊本地震では、駐日フィンランド大使館から救援物資として配布されました。
しかし厚生労働省による規制(乳及び乳製品の成分規格等に関する省令)により乳児用液体ミルクは認められていないため、
阪神大震災から20年以上が経過した今でも乳児用液体ミルクに省令等の改正は行われておらず製造・販売されていません。
情けない。大人のエゴか利益優先か国も少子化に取り組みながら、何十年も棚上げ担ってる問題に目も向けない。
東日本大震災を受けて、2015年5月に日本小児科学会は関係省庁に対し、
「災害時の液状ミルクと使い捨て哺乳瓶の確保」を要望しているそうです。
一部の有権者より、国内大手企業の利益のほうが怖い政府など要りません。
もっと、国民のために動くべき政府の行動とは思えません。
規格基準がないから作れない。
企業が資料を提出しないから基準がつくれない。
なんと情けない国なんでしょうね。
そして昨今の災害時に困ってる国民がいるというのに話題にも挙げない報道メディア。
【国内に頼らなくても買える方法】
くだらない情けない企業や政府に頼らなくても、このご時世ネットのチカラで
買おうと思えば買えます。
実際に欧米などで普通に製造販売されているし、国内だと楽天などで買えます。
育児放棄やネグレクト、幼児虐待などのニュースの影に育児の大変さがあります。
育児負担を減らす意味でも、有意義な製品だと思います。
もちろん、災害の備蓄など利用方法が無限にある製品の製造販売を目先の利益を優先するだけでなく、使命感を持って取り組んで欲しいと思います。
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