埼玉県にある草加市病院に県と保健所が立ち入り検査を実施しました。
去年の1月に良性の子宮筋腫と診断された女性(58)が、
産婦人科の男性医師から腹腔鏡手術を受けた後に容体が悪化し、
先月7日に亡くなったということです。
去年の1月なので、術後から1年3ヶ月経過していますね。
病院側は、子宮がんの腹腔鏡手術69件を保険適用の基準を満たしていないため
開腹手術として診療報酬請求していた問題で、
県は23日、病院の安全管理体制を確認するため、医療法に基づき検査しました。
69件の手術は平成24年以降、同じ非常勤の男性医師(48)が担当しています。
うち22件は安全性が確認されていないなどの理由で、
腹腔鏡手術への保険適用自体が認められていない種類のがん患者だった。
【腹腔鏡手術とは】
腹腔鏡手術は、臍部(おへそ)の周囲から直径2~10 mmの内視鏡を腹腔内に挿入し、
テレビモニター上に映し出された映像を見ながら手術を行う新しい術式です。
一般的な開腹手術は、15 cm前後の皮膚切開で行われますが、
腹腔鏡手術は1 cm前後の皮膚切開 3~4箇所で行われます。
したがって、腹腔鏡手術は皮膚切開創が開腹手術よりも少なく、
美容的にも優れ、手術後の疼痛も開腹手術に比べ軽いのが特徴で、
また術後の癒着が少ないため、術後癒着による不妊症となるリスクを下げることが
できます。
そのため、術後の回復が早く、入院期間の短縮と早期に社会復帰できることが
最大の利点です。
【腹腔鏡手術の費用は?】
手術の方法や病院によって、費用は違います。
だいたいの平均で50万くらいから60万くらいみたいです。
1割負担になるか3割負担になるかは人それぞれだと思います。
例をあげると、
腹腔鏡下附属器切除術で入院期間が5日、60万円で3割負担だと20万円ですね。
高額療養費の対象
高額療養費の対象となる自己負担額は、受診者別、医療機関別、
入院・通院別で算出されて、21,000円以上のもの
(70歳以上の方は受診者別、入院・通院別で全部の自己負担額)が対象となります。
このため、対象となる自己負担額を合算して、自己負担限度額を超えた部分が
高額療養費として支給されます。
【腹腔鏡手術は術後安全なの?】
手術は、腹腔鏡手術でも、開腹手術でも、同じようにリスクはあります。
腹腔鏡手術のメリットは先にも書きましたが、
合併症が少なく、傷跡が小さい。
手術後の痛みが少なくて回復が早く退院も早く、仕事への復帰も早くできます。
反対にデメリットもあります。
手術を行う先生の技術の差が激しく、うまくいく、いかないの差は先生の腕にかかっています。
先進医療の対象なので費用が高くなります。
でも、3割負担や高額医療申請をすればそこまで高額というわけでもありません。
30~40代にも増加中の子宮体がんの腹腔鏡手術が、
2014年4月から健康保険の適用対象になりました。
同年12月からは子宮頸がんの腹腔鏡手術も一部の病院で保険診療と
併用できる先進医療の対象に加わり、患者の注目を集めている。
実際にはモニターで見ながら行う手術が的確に操作されれば問題ないけど、
操作を少しでもミスしたりすると、
命にかかわる事故にも繋がる危険性があります。
どちらにせよ、開腹手術でも腹腔鏡手術でも、リスクがあることは
覚えておいてくださいね。