認知度の低い障害のある少年のために作られた「聴覚過敏保護マーク」

社会問題

見た目には判断されにくい障害を持つ人が世の中に沢山居ます。

昨年の秋頃から見慣れないマークにネット上では拡散が続いているんですが、その投稿された「うさぎのマーク」について調べてみました。

 

きっかけは見た目で理解されにくい「ある障害をもつ」少年が心無い言葉をうけたことがきっかけで標識などを手がけている制作会社の社長が商売であるマーク屋として解決するべき役目を感じ手がけたそうです。

Twitterから生まれたブームから障害者を示す「うさぎマーク」について調べてみました。

苦手な音を防ぐ保護具

Twitterで話題になっているうさぎのマークは、

聴覚過敏対策の保護具などに

「聴覚過敏保護用シンボルマーク」として表されています。

これを作成したのは標識などを手がける会社の「石井マーク」さんです。

聴覚過敏とは

会話をしている相手の声と周囲の環境音が同じ大きさに聞こえたり、苦手な音があったりする症状のことで発達障害の自閉症スペクトラムの症状としてあわられることもあります。

その聴覚過敏保護用シンボルマークを作ったきっかけは、あるツイッターのつぶやきがはじまりでした。

防音イヤーマフを使う息子の保護者が、

「ヘッドフォンで音楽をきかせず会話をしなさい」と言われたことから、

「防音イヤーマフへの理解が広まってほしい」と

訴えるツイートをされたことが始まりで9万7千回以上のリツートがありました。

投稿を知った看護師さんが石井マークさんの公式ツイッターに

「何かいいマークありますか」と

投げかけたことが始まりだそうです。

症状に合わせたマーク

聴覚過敏保護用マークのバリエーションは7~8種類あり、

小学生用のひらがなバージョンや「苦手な音を防いでいます 聴覚過敏保護用」や「このままで聞こえます・話せます 会話できます 聴覚過敏保護用」など、複数のパターンがあるそうです。

使う人の症状によって、シチュエーションや伝える相手も異なることから

色んなバージョンがあるそうです。

マークは使用条件を提示した上でホームページにて無料で公開されています。

無料で公開をしている理由は、

「デザイン著作権やオリジナリティーにこだわると、記号が乱立して混乱する。広く使われる必要があるから『デザインの使用』を独占せず開放する必要があった」

「共有化された誰もが知っているシンボルとして広まることを目的としている。このデザインを利用したグッズを販売してくださる方も増えてほしいです」

と石井社長は話されています。

今まで無かったから理解されにくかった聴覚過敏

石井社長の話では、

「マークを必要としてきた人は、予想以上にいた」、

「イヤーマフなどの保護具が理解されず心ない言葉を受けることが多いので、着用を拒んできたが、マークによって自信をもって外出できるようになった」

という声が多いそうです。

「見た目では理解されなかったり、うまく伝えにくかったりするという悩みや問題に対して、グラフィックシンボルという表現手段が少なからず役立つことを実証できたと思います」

確かに実際に見た目ではわかりにくい障害でも、何かのマークがあれば、

「あ、何か障害があるのかな?」と考えると思います。

仕事中にイヤホンをしていると、知らない人からみれば

音楽を聴きながら仕事してるのかな?と不謹慎に感じる人も知らなければ仕方がないのかもしれません。

車の初心者マークや高齢者ドライバーのマークなどメディアで取り上げられれば一般的な認知が広がり、

聴覚過敏という障害を知らない人でも「うさぎのマーク」を見れば

理解されると思います。

実際にマークを知ってイヤホンに貼ることで、

「理由は分からなくても、ステッカーがあると、パッとみて『なにかあるんだな』と思ってもらえるだけでも気が楽です」

と話されている方もいらっしゃいます。

これからは、このマークが全国に広まって認知されれば、

先のツイッターの内容のような事が起こらないと思います。

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